— 30秒でわかる結論 —

Q. 補助金に採択されました。すぐに機械を発注していいですか?

お待ちください。「採択」は内定にすぎず、契約・発注ができるのは原則「交付決定」の後です。多くの補助金で、交付決定日より前に契約・発注・支払いをした経費は補助対象外——採択されていても、です。喜びのあまりのフライング発注で数百万円の補助を失う事故は、実際に起きています。事前着手を認める制度・場面も一部ありますが、所定の承認手続きが前提で、例外と考えるべきです。

採択通知が届いた日の高揚感——よく分かります。取引先にもすぐ伝えたいし、納期を考えれば一日でも早く発注したい。でも、ここが補助金でいちばん事故が起きる瞬間です。採択の次の一歩を間違えないための整理です。

「採択」と「交付決定」は別物

採択は「あなたの計画を補助の対象として選びました」という内定です。その後、経費の内訳などを確定させる交付申請を行い、事務局が「この内容・この金額で補助します」と確定させるのが交付決定。補助事業として経費を使い始めてよいのは、原則この交付決定日からです。採択から交付決定までは書類のやり取りで一定の期間がかかるため、この間の「待ち」を工程に織り込んでおく必要があります。

フライングした経費はどうなるか

交付決定前に結んだ契約・発注・支払いは、原則として補助対象外経費になります。悪気があってもなくても同じです。実績報告の段階で、発注書・契約書・請求書・振込記録の日付はすべて確認されます。「見積書の日付は前でもよいが、発注は交付決定後」——この線を社内の発注担当者まで共有しておくことが、何よりの予防策です。

どうしても待てないとき——「事前着手」は例外中の例外

制度や公募回によっては、申請後・交付決定前の着手を事前の承認手続きを条件に認める運用が置かれることがあります。ただしこれは物価高騰や緊急性への特例的な対応で、いつでも使えるわけではなく、承認前の着手はやはり対象外です。「今回の公募で事前着手が認められているか」「その手続きは何か」を公募要領で確認してから動く——ここでも一次情報の確認が鉄則です。

正しいスケジュールの組み方——交付決定から逆算

採択後の実務は、①交付申請→②交付決定→③発注・契約→④納品・支払い→⑤実績報告→⑥確定検査→⑦入金、という流れです。特に事業実施期間の期限(いつまでに支払いまで終えるか)と、納期の長い設備の発注タイミングは、交付決定日から逆算して設計します。補助金は「もらえるお金」である前に「手順のお金」——手順を守る体制ごと、当所が伴走します。

💬 目加多のひとこと

採択のご連絡をいただいたとき、私は「おめでとうございます。そして、まだ発注しないでください」と必ずワンセットでお伝えしています。せっかくの採択を書類の日付ひとつで失うのは、あまりに惜しい。採択後の手続き(交付申請・実績報告)だけのご依頼もお受けしています。

まとめ

採択≠交付決定。発注は交付決定後、事前着手は承認手続きが前提の例外です。採択後の交付申請から実績報告・入金まで、手順の設計と書類づくりを伴走します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の中小企業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。

※着手時期・事前着手の可否や手続きは補助金・公募回ごとに異なります。必ず該当する公募要領・交付規程をご確認ください。