「顧問税理士には毎月見てもらっている。それなのに、お金の将来に対する不安が消えない」——松戸・柏・流山・鎌ヶ谷・市川・三郷の中小企業の経営者から、よくいただく声です。

これは税理士の仕事が不十分なのではなく、税務財務が別の役割だからです。本記事では、税務と財務の違い、そして「決算は黒字なのにお金が残らない」「銀行とどう付き合えばいいか分からない」といった悩みの正体を、行政書士の立場から整理します。なお、税務申告・記帳は税理士の専門領域であり、当事務所が行うのは将来に向けた財務の整理です。

税務と財務は「過去」と「未来」で役割が違う

顧問税理士の主な役割は、日々の取引を正しく記帳し、決算と税務申告を行うことです。これは過去の事業活動を正確に記録し、納税義務を果たすための仕事で、会社の信頼を支える土台です。一方、財務は「これからのお金をどう回すか」を考える、未来に向けた仕事です。

来期いくら資金が必要か、融資をいつ受けるか、設備投資の原資をどうするか、資金繰りが厳しくなる時期はいつか——こうした問いは、税務申告とは別の視点で考える必要があります。税理士に不満があるわけではなく、税務と財務はそもそも担う領域が違う、ということです。税務申告・記帳は税理士の専門領域であり、当事務所はその領域には踏み込みません。

「黒字なのにお金がない」のなぜ——利益とキャッシュは別物

「決算は黒字なのに、手元のお金が増えた実感がない」。これは多くの中小企業で起きることで、利益と現金(キャッシュ)が別物だからです。たとえば売上が立っても入金が数か月先なら、その間の支払いは手元資金で賄う必要があります。在庫を多く抱えれば、その分の現金は寝てしまいます。

さらに、借入金の元本返済は利益を計算するうえでの費用には含まれないため、帳簿上は黒字でも返済で現金が出ていきます。こうしてお金が回らなくなると、黒字のまま行き詰まる「黒字倒産」が起こり得ます。利益を見るだけでなく、現金の出入り、つまり資金繰りを別に把握しておくことが欠かせません。

銀行は決算書のどこを見ているか

追加の融資を考えるとき、銀行が決算書のどこを見ているかを知っておくと交渉がスムーズになります。一般に重視されるのは、利益が安定して出ているか、自己資本が積み上がっているか、そして借入を無理なく返済できる稼ぐ力があるか、という点です。

銀行は「過去の数字」と「これからの計画」の両方を見ます。決算書(過去)は税理士が整えてくれますが、これからの計画や資金繰りの見通し(未来)は、経営者自身が説明できる状態にしておく必要があります。ここが財務の領域です。

補助金・融資・自己資金をどう組み合わせるか

事業を前に進めるお金には、自己資金、融資補助金といった選択肢があります。補助金は原則「後払い」で、採択されても先に支出してから入金されるため、つなぎの資金繰りを融資で支える、といった組み合わせの設計が必要になります。

補助金の申請支援は行政書士が行える業務です。一方で、雇用に関する助成金は社会保険労務士の専門領域であり、両者は制度も担い手も異なります。混同せず、それぞれの専門家と連携して進めるのが安全です。

税理士・行政書士・社労士、誰が何を担うのか

整理すると、税務申告・記帳・節税は税理士、補助金の申請支援や許認可は行政書士、雇用関係の助成金や就業規則・労務は社会保険労務士、登記は司法書士、というのが大まかな役割分担です。

当事務所(目加多龍行政書士事務所)が担うのは、財務の見える化、資金繰りの整理、事業計画の策定、銀行との交渉サポート、補助金の申請支援といった「未来のお金」の領域です。税理士とは役割が重ならず、むしろ連携することで、過去と未来の両面から会社のお金を支えられます。

よくある質問

Q. 顧問税理士がいても財務の相談は必要ですか?
税務と財務は役割が異なるため、両方あると安心です。税理士は決算・申告を、財務は資金繰りや融資・補助金など将来のお金の設計を担います。役割が重ならないので、連携して進めるのが理想です。

Q. 黒字なのに資金繰りが苦しいのはなぜですか?
利益と現金は別物だからです。売掛金の入金待ち、在庫、借入金の元本返済などで、帳簿が黒字でも現金が不足することがあります。資金繰り表で現金の出入りを別に把握することが大切です。

Q. 補助金と助成金は同じものですか?
別物です。補助金(経済産業省や自治体系)の申請支援は行政書士が行えます。雇用関係の助成金は社会保険労務士の専門領域です。担い手も制度も異なるため、混同しないことが大切です。

Q. 銀行交渉も手伝ってもらえますか?
決算書の説明や事業計画・資金繰り見通しの整理など、銀行に伝わる形に整えるお手伝いをします。融資の可否を保証するものではありませんが、伝え方を整えることで交渉は進めやすくなります。

まとめ

税務は過去を正確に記録する仕事、財務は未来のお金を設計する仕事です。決算が黒字でも資金繰りで行き詰まることがあるのは、利益と現金が別物だからです。税理士・行政書士・社労士はそれぞれ役割が違い、連携してこそ会社のお金を過去と未来の両面から支えられます。

松戸・柏・流山・鎌ヶ谷・市川・三郷・東京23区を含む首都圏全域の中小企業の経営者の方へ。資金繰りの見える化、事業計画、銀行交渉のサポート、補助金の申請支援まで、行政書士としてご一緒します。お気軽にご相談ください。