「なんとなく業績が伸び悩んでいる」「忙しいのに利益が残らない」「人は採っているのに定着しない」——松戸・柏・流山・鎌ヶ谷・市川・三郷の中小企業の経営者から、こうした漠然とした停滞のご相談をいただきます。
停滞の原因は、たいてい一つではありません。ただ、それを「人」の問題と「お金」の問題に切り分けると、最初に手をつけるべき一手が見えてきます。本記事では、行政書士であり国家資格キャリアコンサルタントでもある立場から、伸び悩みを分解して優先順位をつける考え方を整理します。
停滞を「人」と「お金」に切り分ける
会社の課題は複雑に絡み合って見えますが、大きくは「人」に関する問題と「お金」に関する問題に分けられます。人の側は採用・育成・定着・評価など。お金の側は資金繰り・利益・融資・財務などです。
多くの経営者は、目の前で一番痛い症状から手をつけがちです。しかし症状と原因は別のことがあります。たとえば「離職が多い」のは人の問題に見えて、実は利益が出ず待遇を上げられない、というお金の問題が根にあることもあります。まずは切り分けて、症状の奥にある原因を探ることが出発点です。
「人」の問題を分解する——採用・育成・定着・評価
人の問題は、入口(採用)、育つ過程(育成)、留まるかどうか(定着)、報いる仕組み(評価)に分けられます。「人材が足りない」と一言で言っても、採れていないのか、採れても育たないのか、育っても辞めるのかで、打ち手はまったく違います。
たとえば面接での見極めが甘くミスマッチが続いているなら、採用の見直しが先決です。一方、辞める理由が待遇や評価への不満なら、人事評価制度の整備が効きます。どこでつまずいているかを見極めずに「とにかく採用」では、穴の空いたバケツに水を注ぐことになりかねません。
「お金」の問題を分解する——資金繰り・利益・融資
お金の問題も、利益が出ていないのか、利益は出ているが現金が回らないのかで対処が変わります。前者なら本業の収益構造の見直し、後者なら資金繰りの管理や融資による手当てが論点です。
ここで大切なのは、黒字でも倒産はありうるという事実です。利益とキャッシュは別物で、入金より支払いが先に来れば資金はショートします。銀行と日頃から関係を築き、必要なときに融資を受けられる状態にしておくこと、設備投資の際には補助金も検討すること——お金の備えは、人への投資を続けるための土台でもあります。
「人」と「お金」はつながっている
人とお金は別々の問題ではなく、循環でつながっています。財務が安定すれば育成や待遇に投資でき、人が育てば生産性が上がって利益が増える。逆に、お金に余裕がなければ人への投資を絞らざるをえず、人が育たず業績も伸びない、という悪循環に陥ります。
だからこそ、人材育成は中長期の投資、その前提として財務基盤の安定が要る、と一体で考えることが重要です。どちらか一方だけを見ていると、片方の問題がもう片方の足を引っ張り続けます。
最初の一手をどう決めるか
切り分けたうえで最初に手をつけるのは、「放置すると会社が止まるもの」からです。資金がショートしそうなら、まず資金繰りと融資の手当てが最優先。キーパーソンの離職が迫っているなら、引き継ぎと定着策が先。緊急度と影響の大きさで優先順位をつけます。
そのうえで、人とお金の両面を継続的に見る体制をつくります。中小企業では人事専任者も財務担当もいないことが多く、社長一人で抱えがちです。外部の顧問を「もう一人の視点」として使い、定点観測しながら手を打っていくのが現実的です。
よくある質問
Q. まず人とお金、どちらから手をつけるべきですか?
「放置すると会社が止まるもの」からです。資金ショートが迫っていればお金が最優先、キーパーソンの離職が迫っていれば人が先、というように緊急度と影響度で決めます。一律の正解はありません。
Q. 利益は出ているのに資金が足りないのはなぜ?
利益とキャッシュは別物だからです。売上が入金される前に支払いが先に来ると、黒字でも現金が不足します。これが黒字倒産のリスクで、資金繰りの管理と銀行融資の備えが対策になります。
Q. 社長一人で人事も財務も見るのは限界です。
多くの中小企業が同じ状況です。すべてを社内で抱えるより、人材育成と財務改善の両面を見られる外部顧問を「もう一人の視点」として活用し、定点観測しながら進める方法があります。
Q. 補助金や助成金で何か手当てできますか?
設備投資や事業転換にともなう補助金の申請支援は行政書士である当事務所が承ります。雇用関係の助成金は社会保険労務士、税務は税理士の領域のため、必要に応じて連携してご案内します。
まとめ
業績の伸び悩みは、「人(採用・育成・定着・評価)」と「お金(資金繰り・利益・融資・財務)」に切り分けると、最初の一手が見えてきます。両者はつながっているため、片方だけでなく一体で見ることが大切です。
松戸・柏・流山・鎌ヶ谷・市川・三郷・東京23区を含む首都圏全域の中小企業の経営者の方へ。人材育成と財務改善を一体で見る顧問として、行政書士/国家資格キャリアコンサルタントである目加多龍行政書士事務所がご一緒します。何から手をつけるべきかの整理だけでも、お気軽にご相談ください。